Log of ROYGB

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パーセントとポイント

http://blog.mf-davinci.com/mori_log/archives/2007/07/1055.phpの「MORI LOG ACADEMY 105%から5%減らすと」に関して。

【算数】 105%から5%減らすと
 これは既に2006年1月19日の【算数】で書いている。「20%値引きしてもらったのに、25%の関税がつくと、元どおりの値段になる」と。
 25%増量したものを元に戻すには、20%減らすだけで良い。式にすれば、100×1.25=125であり、125×0.8=100である。100gの水に、5gの塩を溶かした塩水は、濃度5%ではない。5/105=4.76…であり、約4.8%になる。母数が変化するために、こういったことが起こる。


105%から5%減らすと99.75%だというリンク先の説明に間違いはありません。その一方で、105%から5%減らすと100%だという説明もまた間違いではありません。これはどういうことでしょうか。


50gの物が75gになった場合に、パーセントでいうと50%増えたと言う事ができます。50%の物が75%になった場合も、パーセントでいえば50%の増加です。

しかし、50gが75gになった場合に25g増えたということもできます。これを50%の場合に当てはめると単位のgを%にして25%の増加ということも出来そうです。しかし、この場合はもともとの%なのか、50gに対する割合としての%のように50%に対する割合の%なのか区別がつきません。
区別をつけるために、50%が75%になった場合に25%の増加と言う場合には、パーセントでなくポイントという呼び方をします。25ポイントの上昇とう感じです。ニュースなどでこのポイントという呼び方を耳にすることも多いでしょう。ポイントと呼ぶことで、2種類の%に区別をつけることができます。105%から5%減らして100%になるというのは、105パーセントから5ポイント減らして100パーセントになるということです。


それでもパーセントという呼び方の場合には、ポイントではない割合としてのパーセントなのか、ポイントの意味でパーセントと言っているのかということがはっきりしません。広い意味でのパーセントにはポイントの意味も含まれると考えられるからです。
その辺をわかりやすくする場合は、最初の量にパーセントを付けないという方法があります。105%から5%減らして99.75%ではなく、105から5%減らして99.75のようにです。リンク先でもタイトルでは“105%から5%減らすと”のように両方に%をつけていますが、説明では“100のものが5%の値上がりで105になった。これを5%減らすと、105×0.95=99.75になる。”のように一部%を省いて書かれています。
もう少し厳密には、105を100%と定義した場合にそこから5%減らした95%である99.75、のように言うことも出来ますが、すこし冗長な感じかします。


%以外にも割合を表す表記には、同じような問題が出てきます。2割引きの品をさらに1割引きとあった場合、合計3割引きになるのか、2割引した物の9割の値段つまり7割2分になるのか区別が付きません。後者の場合は合計2割8分引きになるわけです。
もっとややこしいのは9分といった場合でも9%の場合と90%の場合があることです。9分9厘といえば99%のことで9.9%ではありません。腹八分といえば、満腹を100%とした場合の80%のことです。
そういったこともあって割合に関することは、割合とややこしいということができるでしょう。