Log of ROYGB

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e^ixをイメージする

 \Large e^{ix}
について理解を深める方法。
指数部にあるiとxを分けて考えます。


 \Large (e^x)^i

eのx乗は0よりも大きい実数の値を持ちます。つまり0よりも大きな実数をi乗した結果は、どんなばあいでも原点を中心とした半径1の円周上の点で示される値になります。
正の実数であれば、どんなに大きな値だとしてもi乗することで半径1の円周上の点になるのは不思議な感じがします。この不思議な現象にはeは関係ありません。iという虚数を使った冪乗によって起きることで、何故そうなのかを考えるとますます不思議が深まりますが、結果から虚数の冪乗とはこんなものだとイメージすることはできるでしょう。


 \Large (e^i)^x

eのi乗は、cos1+i sin1という複素数の値をとります。これは当然ながら原点を中心として半径1の円周上の点に含まれます。原点とe^iで示される点を結んだ線は、x軸との角度が1ラジアンになります。
原点からの長さ1で角度1の点というのが、eのi乗を計算した結果です。この長さ1角度1の点をx乗することで、長さ1で角度xの点を得ることができます。
しかし、eをi乗することで長さ1で角度1になるのはどうにも不思議な感じです。


 \Large (e^{ia})^{\frac{x}{a}}

任意の数a*1を設定することでe^ixの変形を考えられます。

 \Large a=\frac{\pi}{2}

とすればe^iaは虚数のiになるし、

 \Large a=\pi

ならば−1になります。


しかし、

 \Large a=2\pi

だとe^i2πは1になってしまうのであまりうまくありません。1は何乗しても1になるからです。でも1のn乗根は複素解も含めれば1以外にもあるから使えないこともないかも。

*1:いちおう実数を想定していますが、複素数でもいけそうな気もします。未確認。